【短編小説】聞こえますか? 

 
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”あなた”というだれかに向かって語りかけるように、筆は進んでいく。

”わたし”は、突然の祖母の死から、いくつかの夏を経て、この文をしたためた。

この小さな手紙のような便りは、”わたし”が命の不思議を正面から見つめた眼差しの記録である。

8th MAY 酒本信太による、短編小説です。

Released on 11th Feb 2019

Preface

2016年に、詩を書き始めてから、小さな文章を書いたり、日記を書いたりと、少しずつ文章を書くことへ向かっていきました。今も、文章を日々書いております。いつのまにか好きなことの一つとなりました。

僕は、それまで、小説というものを書いたことはありませんでした。
けれど、何かを書きたい、それを小説という形に昇華してみたい。そうした気持ちがどこからか湧いてくるのを、抑えきれず、幾度も試みては、放り出してきました。

その中で、一つ形をなした、と思えた最初の作品がこの短編小説です。

原稿用紙にしたら17枚くらいでしょうか。とても短く小さな作品ではありますが、その時の書きたいという気持ちに自分なりに応えることができたと感じました。

この作品は、2017年の夏の終わりに書きました。
この年の夏は、妙に涼しく、8月に雨の日がやたらと続いたことを思い出します。

8th MAY 酒本信太